有色米のクッキーにおける脂質過酸化抑制効果および有色米色素のラジカル消去活性に対する各種処理の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
有色米の加工食品への利用を目的とし, 有色米色素のラジカル消去活性, 耐熱性, 耐紫外線性, 耐塩性, および有色米のクッキーにおける脂質過酸化抑制効果などについて調べた. 1) 紫黒米色素は, アスコルビン酸, α-トコフェロールと同等の高いラジカル消去活性を有していた.赤米色素のラジカル消去活性は紫黒米色素の約1/4であった. 2) 紫黒米, 赤米色素ともに, 90℃, 60分間の加熱においてはラジカル消去活性にほとんど変化がなかった.180℃, 15分間の加熱では, 紫黒米, 赤米色素のラジカル消去活性の残存率はそれぞれ80%, 92%であり, このとき紫黒米色素の残存率は約50%であった. 3) 24時間の紫外線照射により, 紫黒米, 赤米色素のラジカル消去活性の残存率はそれぞれ46%, 39%であり, このとき紫黒米色素の残存率は約50%であった. 4) 有色米色素は塩化ナトリウムに対して安定であった. 5) クッキーの小麦粉を50%有色米に代替した試料において, 50℃, 39日間の保存でPOVの上昇が90%以上抑制された. 6) 官能検査においては, 総合評価で有色米無添加試料と赤米50%添加試料の間には有意差がみられなかった.
- 2005-09-15
著者
関連論文
- 有色米のクッキーにおける脂質過酸化抑制効果および有色米色素のラジカル消去活性に対する各種処理の影響
- 果房段位, 熟度および根域制限水ストレスがトマトの品質およびラジカル消去活性に及ぼす影響
- 73 石膏の施用がダイズの生育、収量および子実の抗酸化活性に及ぼす影響
- 果房段位,熟度がトマトの糖・アスコルピン酸含有量およびラジカル消去活性に及ぼす影響
- 打木赤皮甘栗カボチャのβ-カロテン、アスコルビン酸含有量、ラジカル消去活性の貯蔵中の変化およびこれを用いたノンフライチップスの特性
- 70 栽培管理の違いがサトイモの生育、収量および品質に及ぼす影響
- 紅蓼の抗酸化性に関する研究
- トウモロコシ外皮のラジカル消去活性成分の検索
- ハーブ水抽出成分の抗酸化活性
- ハーブのBacillus subtilisおよびEscherichia coliに対する抗細菌作用
- ジャムの性状に及ぼす新甘味料の影響
- かぶらずしの糖,有機酸及び遊離アミノ酸組成
- 5-ヒドロキシメチルフルフラ-ルをフランカルボン酸に変換する微生物の分離