雌性発生アマゴ卵の第二極体放出阻止最適時期に関する細胞学的検証
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
アマゴの第二極体放出阻止型雌性発生二倍体作出のための高温処理開始適正時期は12.0℃培養で媒精後30分であり, その時卵内は第二減数分裂後期の終わりであった。媒精5分∿30分では倍数化の効率にはほとんど差がなかったが, 卵の発生に対し, 物理的感受性の違いのためか中期よりも後期の方が生存性がよくなり収量は増加した。極体放出阻止は媒精35分から60分にかけて徐々に不能となった。その主たる原因は染色体間距離の増加ではなく, 収縮環によって中央体がくびり切られるいわゆる細胞質分裂にあると考えられた。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2000-09-15
著者
-
小林 徹
近畿大学農学部
-
上野 紘一
近畿大学農学部水産増殖学研究室
-
上野 紘一
近畿大学農学部水産学科
-
小林 徹
Shiga Prefectural Samegai Trout Farm
-
上野 紘一
近畿大学農学部
関連論文
- HCG投与による養成マサバ1歳魚からの採卵の試み
- 日本産タナゴ亜科魚類の核型と系統的類縁との関連
- 染色体操作を施したニジマス初期胚の核の行動における細胞学的観察
- ニジマスの三倍体と二倍体の接餌競合と, その競合が三倍体の成長に及ぼす影響
- 三倍体アマゴの安静時および強制運動後の酸素消費量ならびに鰓蓋運動数
- International Symposium on Genetics in Aquaculture 2009 参加記
- RAPD分析による琵琶湖産フナ属魚類の種・亜種判別およびヨシ帯に出現するフナ仔稚魚の季節変化
- 多精受精をめざしたプロタミンによるフナ精子の接着
- 日本産キンギョの由来および品種保存の現状
- 雌性発生アマゴ卵の第二極体放出阻止最適時期に関する細胞学的検証
- ニジマスの産卵期および卵サイズ形質における雌性発生近交系の作出
- 強制運動に対する三倍体ニジマスの生理学的反応
- ポリエチレングリコ-ルによる魚類精子の融合〔英文〕
- 3倍体ニジマス雄における血清および下垂体ホルモン量の変動と精巣の発達
- シマドジョウ属にみられた染色体多型と倍数性,ならびにそれらの染色体型の地理的分布
- 日本産モロコ類の核学的分類