日本語音声規則合成のための構文解析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
普通の文書から、自然なプロソディを持つ合成音声を得るためには、人間の無意識的な「分構造を理解した上での息つぎ」をまねる必要がある。このため、日本語の文法性質に着目した構文解析法を考案した。この構文解析では、文節の修飾、被修飾の関係に基づき、それらを結合して句を形成し、更に句同士の修飾、被修飾の関係を調べてより大きな句とし、文に至るまで繰り返す。この過程で文構造の中の切れ目とその深さが分かり、それらと朗読スタイル及び残留呼気との兼合いによって息つぎを指定する。こうして合成される音声の評価の結果、求められた構文の情報が、文音声のプロソディの自然性に、極めて大きく寄与していることを示していた。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1988-05-01
著者
関連論文
- 座談会 : 音声研究 (音声研究)
- 聴覚をめぐる最近の話題 (<特集>聴覚)
- 周波数変化速度の弁別とピッチの動的知覚
- 音の聞こえと認識 (音の認知・知覚)
- 過渡的周波数変化の検知の手掛かりについて
- 日本語音声規則合成のための構文解析
- 九州芸術工科大学における音響心理学の教育 (<小特集>音響の教育(その2):展望と課題)
- 楽譜に記された時価と演奏家の実現する長さとの系統的なくい違いについて
- 聴覚における時間処理 (聴覚特集号) -- (聴覚をめぐる最近の話題)
- 聴覚系での識別臨界速度と情報処理能力
- カナダのNRC : 音響研究室
- 声の韻質と声質 : 音響的声道模型による音声の合成
- 音響学1964年の展望 : 音響心理
- 音響学1963年の展望 : 聴覚
- 音響的声道模型による母音の合成
- 音響学1959年の展望 : 聽覚
- 音の大きさに関する心理尺度 : ホンとソーン