腎盂尿管移行部の外科的処置における RI 分腎機能検査と利尿レノグラムの有用性について

概要

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腎孟尿管移行部の通過性の評価に^<99m>Tc-DTPAを用いて腎動態スキャンを行ない、コンピューターを用いた利尿剤負荷レノグラム解析を行なった。1)標準腎動態スキャンを用い、静注後1分から2分迄の左右腎のuptakeを%で表わした相対的分腎機能比(t-SRF)と左右腎のクレアチニンクリアランス比(Ccr%)とを比較検討した。総腎機能30〜78.3ml/分の9症例、10回の比較にて、相関係数r=O.9663とよく相関を示した。同様に、左右腎の単位matrix当たりのuptakeの比(m-SRF)とCcc%との相関係数はr=0.8396であった。2)25症例30尿管について利尿レノグラム(DR)を施行し、腎孟尿管移行部の通過性につき検討した。IVPとの比較にて、術前ではDR上閉塞バターンを示すもの程、腎孟、腎杯の変形が著明で、実質の非薄化が強かった。一方術後腎ではDR上78.6%で通過性が保たれていると判断されたがIVP上の変形は存続した。さらに、利尿排泄半減時間(D-T1/2)はPressure Flow Studyとは必ずしも相関は示さなかったが、DRは臨床経過と非常によく相関し、腎孟尿管移行部狭窄症の手術適応、その術後の経過観察に有力な検査法であることが示された。
社団法人日本泌尿器科学会の論文