各種腎結石手術の腎機能に及ぼす影響 : ^<99m>Tc-DMSA腎シンチグラフィーを用いた腎機能評価

概要

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1984年から1990年まで,腎切石術(15例),腎盂切石術(15例),経皮的腎砕石術(PNL:15例),体外衝撃波砕石術(ESWL:16例,17腎)の前後に<99m>^Tc-DMSA腎シンチグラフィーを施行し,腎結石治療の分腎機能に及ぼす影響について検討した。患側DMSA腎摂取率の変化率は,腎切石術(-24.94±5.60%)がPNL(-0.06±3.92%),腎盂切石術(-4.08±4.79%)(p<0.01),ESWL(-7.72±3.87%)(p<0.05)と比較して,有意に低下した。対側腎摂取率の変化率はPNL(4.80±4.21%),腎切石術(4.67±4.73%),腎盂切石術(-1.46±5.39%),ESWL(-2.02±4.44%)で有意差はなかった。PNL症例では,患側腎摂取率の低下はほとんどなかったが,治療1〜3週後に15例中10例(66.7%)に腎イメージ上のcold areaを認めた。ESWL症例では治療後4〜10週(平均7週)でも腎摂取率の低下を認め,ESWLによる腎機能障害の可能性が示唆された。
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1991-10-20