出血性素因のある3例の手術経験について
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概要
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近年, 出血性疾患の病態解明・治療が進歩し, 出血性素因患者に対する外科治療が可能になってきた.1979年以来10年間に, 神戸大学医学部泌尿器科において, 泌尿器科学的手術を要する3例の出血性素因症例を経験したので報告する.血友病Aと膀胱腫瘍の合併例では, TUR-BTの直前に第VIII因子濃縮製剤2,500単位投与, 術後7日間に8∼12時間間隔で1,000単位ずつ投与することにより出血のコントロールは良好であった.von Willebrand病と膀胱腫瘍の合併例では, 従来の第VIII因子濃縮製剤ではコントロール困難で, 近年出現したvW因子のmultimer構造の比較的保たれた製剤が有効であると思われた.ITPと前立腺肥大症の合併例では, 手術前6日目よりγ-グロブリン大量療法 (400mg/kg) を施行することにより血小板数は正常範囲まで増加し, 異常出血なく手術が可能であった.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1990-02-20
著者
-
守殿 貞夫
神戸大学医学部泌尿器科
-
荒川 創一
神戸大学医学部泌尿器科
-
羽間 稔
淀川キリスト教病院泌尿器科
-
岡田 弘
神戸大学医学部泌尿器科
-
石神 嚢次
原泌尿器科
-
石神 襄次
原泌尿器科病院泌尿器科
-
山中 望
神鋼病院泌尿器科
-
羽間 稔
淀川キリスト教
-
中西 健夫
赤穂市民病院泌尿器科
-
松本 修
神戸大学医学部泌尿器科学教室
-
源吉 顕治
社会保険神戸中央病院泌尿器科
-
石神 嚢次
神戸大学医学部泌尿器科教室
-
羽間 稔
ワイオミング州立大
-
中西 建夫
赤穂市民
-
源吉 顕治
神戸大学医学部泌尿器科学教室
-
中西 建夫
神戸大学医学部泌尿器科学教室
-
中西 建夫
Department Of Urology Kawachi General Hospital
-
石神 嚢次
神戸大学医学部泌尿器科学教室
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