Labetalol により血圧をコントロールできた悪性褐色細胞腫の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
悪性褐色細胞腫に2年6ヵ月間ラベタロールを投与し血圧を良好にコントロールできた1症例を報告する。患者は35歳男性で、末梢冷感、発汗発作、頭痛を主訴に1980年8月9日入院した。術前検査はNora-drenarineのみが高値で、かつ遠隔転移が確認されず、異所性良性褐色細胞腫と診断し手術を施行したが、摘出不可能であった。そこで術後よりLabetalolを投与し、血圧のコントロールを行っていたが、1年3ヵ月後に肺及び骨転移をきたし悪性褐色細胞腫と診断した。Endoxan、Aclacinon、Vincristineによる化学療法で、肺転移巣は6ヵ月間不変であったが、その後増悪し、D1Cを合併し1983年3月15日死亡した。褐色細胞腫の血圧のコントロールにLabetalolは有効であると考えられた。
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
著者
-
菅野 理
山形県立中央
-
久保田 洋子
山形大学医学部泌尿器科
-
沼沢 和夫
日本医科大学付属多摩永山病院泌尿器科
-
沼沢 和夫
山形大学医学部泌尿器科学教室
-
平野 和彦
山形大学医学部泌尿器科学教室
-
平野 順治
山形大学医学部泌尿器科学教室
-
菅野 理
山形大学医学部泌尿器科学教室
-
川村 俊三
山形大学医学部泌尿器科学教室
-
川村 俊三
三友党
関連論文
- 重複癌(膀胱・胆管)の1例 : 第184回東北地方会
- 進行前立腺癌に対する初期化学内分泌療法の長期治療成績
- 高気圧酸素療法の臨床 : 泌尿器科,外科,内分泌領域を中心として
- 前立腺癌診断におけるTOSOH IIPAの有用性について
- ラットにおける2腎性腎血管性高血圧症の急性期における腎外昇圧因子の研究
- 副腎Ganglioneuromaの1例 : 第200回東北地方会
- 移行上皮癌の初代培養にかかわる腫瘍側因子について
- PP-645 前立腺全摘標本から検討した経会陰的前立腺多数箇所生検(第95回日本泌尿器科学会総会)
- PP-614 PSA 4.0ng/ml以下における前立腺生検・前立腺癌の検討(第95回日本泌尿器科学会総会)
- PP-452 前立腺癌と遺伝 : 遺伝素因を持つ症例の検討(第95回日本泌尿器科学会総会)