除神経によるラット膀胱のacetylcholineおよびprostaglandinに対するsupersensitivityについて

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第5,6腰椎間蜘蛛膜下腔への10%フェノールグリセリン注入により作成した除神経ラットを用い,膀胱の自発収縮およびacetylcholine,prostaglandinに対する感受性を生体外等尺性張力測定法により1〜28日間追跡し,その経時的変化を検討した。自発収縮の振幅の大きさは無処置対照群に比して除神経3日後より有意の高値を示した。3〜7日後群でのその大きさは14〜28日後群のそれに比してさらに大きいものであつた。膀胱平滑筋はacctylcholineによつて濃度依存性の収縮反応を示し,除神経後のそれに対する感受性は3日より次第に増大し,7日で最大に達し,以後28までこれを持続した。prostaglandin E_αおよびF_<2α>は濃度依存性の収縮反応を示し,除神経7日以後でこれらに対する感受性の増大が認められ,4日ではProstaglandin E_2に対する感受性増大は認められなかつた。対照群および除神経群ともに,prostaglandin E_2による収縮反応はprostaglandin F_<2α>のそれに比して大きいものであつた。以上の結果より,膀胱平滑筋のacetylcholineに対する除神経後のsupersensitivityは早期では主としてprejunctionalな機序によるもので,一方7日以後ではpostjunctionalなものに起因することが示唆され,さらにprostaglandinに対する除神経後のsupersensitivityが証明された。
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1982-09-20

除神経によるラット膀胱のacetylcholineおよびprostaglandinに対するsupersensitivityについて

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