NHKテレビニュース番組「おはよう日本」の継続時間構造と番組編成構造に関する一研究
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概要
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近い将来,マルチメディア時代の情報発信型大学キャンパスにおいては,たとえば毎日30分間のテレビ番組がキャンパスビデオネットワークで放送されることが想定される.本稿では,「30分間テレビ放送の番組編成の手がかり」を得るために,NHKテレビニュース番組「おはよう日本」の初めの90分間を30分間ごとに3区分した計14日分を研究対象とした.得られた研究成果は,次のような諸知見である.1)ニュース番組を全体的に見て,大部分のニュース項目は,約2分10秒以内で収まるように制作されている.2)筆頭ニュースは,短い時間で概要を予告放映し,つづいて比較的に早い時期にもう一度,それよりも長い時間で放映される,すなわち「2回分け放映」の傾向が見られる.3)各ニュース項目は,大局的に「定番番組」と「日替番組」とに分類できる.4)1日「90分間」のニュース項目については,日替番組の平均項目数は17でその平均継続時間は2分,平均延項目数は29でその平均継続時間は1分11秒,定番番組の平均項目数は18でその平均継続時間は3分,平均延項目数は34でその平均継続時間は1分35秒,である.5)定番番組群と日替番組群とのニュースは,交互に放映され,その時間的長さや順序などは,視聴者の朝の出勤前や出校前の生活パターンを考慮して構成・編集されている.6)30分間ごとの時間帯の中で放映されるニュース項目数の平均は,21である.6時台後半は,1項目の継続時間が比較的長い.また,日替番組と定番番組との継続時間の大小関係からは,6時台後半では定番番組が比較的に重視されている.7)アバンは,30分間の区間ごとに配置されている.このアバンの平均継続時間は,6時台前半の6:00〜6:30 a.m.では2分8秒,6時台後半の6:30〜7:00 a.m.では2分48秒,7時台前半の7:00〜7:30 a.m.では1分40秒である.
- 日本教育工学会の論文
- 1996-12-20
著者
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