P-29 チタンの歯科鋳造用鋳型材に関する研究 : ジルコンサンド系酸化膨張性鋳型材

概要

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現在までに、耐火性骨材としてマグネシアやジルコニアを用い、寸法補償は添加金属粉末の酸化膨張により調節する方法を併用して、チタン及びチタン合金のインレ-及びクラウンなどの歯冠修復物を得る鋳造技術を開発した。更に、鋳型の経済性を考慮して、コーティング法についても既に検討した。一方、床の鋳造を行う場合、耐火模型を寒天印象材中で作成する方法が、一般的に採用されており、マグネシア系鋳型材を用いた場合、生強度が不十分で硬化速度が遅いといった改善すべき問題点を残していた。今回は、ジルコンサンドを耐火性骨材としエチルシリケートを結合材として用いて、上記の問題点を解決すると同時に安価でしかも良好な鋳造物を得ることのできる新しい埋没材を開発したので報告する。また、実験に用いたジルコンサンド粒子は比較的球形に近かったので、この骨材粒子と球形の酸化膨張用金属粒子を用いて、両者の粒径比と配合比及び空隙率などの寸法適合性因子と鋳型の酸化膨張との関連性の実測結果を、計算機を用いたモデル実験により比較検討した。
日本歯科理工学会の論文
1987-04-01