C型肝炎に発生した成人肝芽腫の1切除例

元データ 2006-01-01 一般社団法人日本消化器外科学会

概要

症例は54歳の男性で, 職場検診にて肝S6に腫瘤を指摘された.HCV抗体陽性でAFPが301ng/ml, AFP-L3分画が72.5%と上昇していた.腹部超音波では混合エコーを呈した.単純CTでは低吸収域, 造影早期で辺縁のみが淡く造影され, wash-outは明らかではなかった.肝後区域切除術を施行した.腫瘍径は3cmで成人肝芽腫報告例では最小であった.組織学的には被膜と隔壁があり, 出血や壊死を認めた.核異型が強く, N/C比の高い細胞が不規則に増殖し, 幼若な胎児性肝組織に類似していた.その他に類骨形成, 粘液腫状の間質, 低分化の肝細胞癌など, 多彩な組織像を呈した.以上より混合型肝芽腫と診断した.背景肝はF3〜F4, A2であった.取扱い規約による進行度はStage IIIであった.術後にCDDPとFarmorubicinによる予防的肝動注化学療法を行った.手術後約2年の現在も無再発生存中で腫瘍マーカーも正常化している.

著者

馬場 秀夫 熊本大学大学院消化器外科
土居 浩一 熊本大学第二外科
甲斐 千晴 熊本大学付属病院乳腺内分泌外科
別府 透 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
石河 隆敏 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
土居 浩一 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
川口 哲 熊本赤十字病院放射線科
川口 哲 熊本赤十字病院消化器科
川口 哲 熊本赤十字病院消化器内科
川口 哲 日本赤十字社熊本健康管理センター
池田 公英 熊本大学附属病院病理部
池田 公英 熊本大学医学部付属病院病理部
池田 公英 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科:熊本大学大学院病理部
甲斐 千晴 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
辛島 龍一 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
杉山 眞一 熊本大学消化器外科
杉山 眞一 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
佐藤 孝彦 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科
石河 隆敏 熊本大学大学院 消化器外科学
土居 浩一 宮崎県立延岡病院外科
辛島 龍一 熊本大学 消化器外科
辛島 龍一 熊本大学 大学院医学薬学研究部消化器外科学
辛島 龍一 国病機構熊本医療センター外科
土居 浩一 熊本大学消化器外科
佐藤 孝彦 熊本大学大学院消化器外科学
馬場 秀夫 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科学

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