手術を受ける消化器癌患者の不安, 抑うつおよびQOL (Quality of Life)と対処行動の関連
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概要
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一般外科病棟において手術を受ける消化器癌患者の不安, 抑うつおよびQOLと, 対処行動との関連を日本語版HADS, 日本版SDS, EORTC QLQ-C30日本語版, CISSといった自記式質問紙を用いて調査した。その結果, 手術をめぐり不安は, 手術前, 退院前, 退院後6ヵ月の3時点を通じて変化しないこと, 一方の抑うつは, 手術前から退院前にかけて高くなり, さらに退院後6ヵ月が経過した時点でも手術前の水準には戻らないことが, またQOLでは, 身体面のQOLが退院前で最も低くその後は改善傾向にあるのに対し, 社会的機能と情緒的機能は, 入院中は変化せず退院前から退院後6ヵ月にかけて改善することが明らかにされた。また, 以上の変数と個人の対処様式の関連では, 情緒優先対処傾向の高い者ほど不安, 抑うつは高く, global health status/QOL, 役割機能といったQOLは低いことが明らかにされ, 彼らのQOLや精神的援助において, 対処行動, 特に情緒優先対処傾向を配慮する重要性が示唆された。
- 日本保健科学学会の論文
- 2005-06-25
著者
-
松島 英介
東京医科歯科大学心療・緩和医療学
-
松下 年子
埼玉医科大学保健医療学部
-
松下 年子
東京医科歯科大学大学院心療・緩和医療学分野
-
松島 英介
東京医科歯科大学大学院診療緩和医療学分野
-
松下 年子
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
-
松島 英介
東京医科歯科大学
-
松下 年子
横浜市立大学医学部看護学科
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