『日本疾病史』データベース化の試み(経済学部創設100周年記念特輯)
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概要
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富士川游の古典的著作『日本疾病史』(1912)に掲載された疾病事例に『日本災異誌』(1894)「疫病の部」の事例を加え、古代から近世までの疾病史データベースを作成した。このデータから近世以前の伝染病発生頻度について、次の観察結果が得られた。8世紀から15世紀までは、データの性質を考慮すると頻度に大きな変化はなかったと推定される。16-17世紀には伝染病の頻度が低下しており、この要因については、さらなる分析が必要となろう。一方、18世紀以後、伝染病の発生頻度は大きく上昇するが、これは主に流行性感冒の増加によるものと考えられる。
- 2004-11-11
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