マキアヴェリの一四九八年三月九日付の書簡について再論
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概要
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ニッコロ・マキアヴェリの思想の最初の表現は、一四九八年三月九日付リッチアルド・ベッキ宛書簡に見られる。この文書の重要性については、カルドゥッチ以下の諸家のつとに注目するところで、一五一三年十二月一〇日付フランチェスコ・ヴェットーリ宛の手紙に次いでマキアヴェリ書簡集中もっとも有名なものである。ジロラモ・サヴォナローラの連続説教とその政治的背景について報じたこの手紙には、後年のマキアヴェリの世界観、人生観、政治観が、すでにその骨格においてほぼ完成された姿をのぞかせている。この手紙によってかれは、思想史の舞台にデビューしたのである。この手紙の思想的内容については、私も先に本誌々上に論じたことがある。ここに再び同じ題材を取り上げるのは、この手紙のもう一つの意味とその重要性について問題を提起するためである。
- 1974-03-20
著者
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