ピランデルロと作中人物
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概要
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「作者を探す六人の登場人物」(Sei Personaggi in cerca d'autore, 1921)はピランデルロの最も重要な劇作の一つであるが、その中には作者によって創造された作中人物が自己表現への衝動にかられ、作者や他の人物に会見を求めて対話を行うところが描かれている。このようなアイディアは「作者を探す六人の登場人物」が出される以前、既に「或る登場人物の悲劇」(La tragedia d'un personaggio, 1913)という短篇の中で取扱われているいる。ピランデルロの劇作には彼の短篇の主題を発展させたものが非常に多い。批評家たちが、ピランデルロに於いては短篇の作者が劇の作者に先行するといっているのはこのためである。
- イタリア学会の論文
- 1967-01-20
著者
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