Fuzzy Self-Organizing Mapを用いた適応的ルール抽出と他方式との比較
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概要
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入出力データからの自動的ルール抽出では、Quinlan(1986)によって提案されたID3などの決定木生成方式が主流であるが、ID3は入出力データが共に離散値あるいは記号の場合にしか適用出来ない。入力データが数値の場合に拡張されたファジィルール抽出方式として、ファジィID3が馬野(1993)および櫻井(1993)により提案されているが、クリスプであれファジィであれ決定木生成方式では、学習事例の傾向が変化する度に最初から決定木を再構成する必要があり、推論処理中に事例データの傾向が動的に変化するような場合には適用が難しい。この2つの弱点を克服し、適応的にファジィ規則を抽出する手法として、ニューラルネットワーク、特にKohonen's Self-Organizing Map(SOM)による入出力空間のクラスタリングが考えられる。本稿では、SOMと同じアーキテクチャを持ちファジィクラスタリングの機能を有するニューラルネットワーク「Fuzzy Self-Organizing Map(FSOM)」と、競合学習に基づくその学習則を提案する。また、FSOMのアーキテクチャを用いて事例データの傾向を学習、学習結果をファジィルールとして表現し、ファジィ推論を行うニューラルネットワーク「Fuzzy Inference Network(FIN)」を提案、それを用いた適応的自動ルール抽出法を提案する。また、他のの適応的自動ルール抽出法との比較シミュレーション結果を示す。
- 日本知能情報ファジィ学会の論文
- 1996-04-15
著者
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野村 竜也
シャープ株式会社 技術本部ソフトウェア研究所
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野村 竜也
京都大学
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三好 力
シャープ株式会社
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三好 力
シャープ株式会社 映像メディア研究所
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三好 力
シャープ株式会社 技術本部 マルチメディア開発本部 応用システム研究所
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- 林 勲・古橋 武 編著, ソフトコンピューティングシリーズ(6)「ファジィ・ニューラルネットワーク」, 出版社, 朝倉書店, 発行, 1996年5月, A5判, 208頁, 4,017円
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