利他行動の進化的安定性に対する社会の経済状態の効果

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概要

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本モデルの主要目的は、不特定多数の他人との間に成立する利他行動が進化的に安定になる条件を探ることである。NowakとSigmundは、つきあう相手の評判を知ることにより、利他行動が進化的に安定であることを示した。しかし、彼等の社会モデルは、あまりにも簡単すぎる。我々はモデル社会をより現実に近づけるために、つきあいとして食料の売買を考えた。各人は、金、食料、評判を持ち、行動は、それらの現在量によって決まる。食料は原料店から安く買えるので、他人から高く買うことが利他行動になる。つきあい方は、社会の経済状態によって変わる。このモデルから、豊かな社会では相手の評判を全然気にしないでも、利他行動をとる人々は存続できるが、貧しい社会では評判を調べてから買うようにしないと、生き残れないことがわかった。
一般社団法人情報処理学会の論文
2001-05-10

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