北京版チベット大蔵経の高再現性デジタル画像化 : 写真撮影過程

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概要

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北京版チベット大蔵経は、4部が現存するといわれ、その2部がほぼ完本であり、その1部を大谷大学で所蔵している。本大蔵経は、部分的に可読でない他版と異なり、良好な印刷であるため、強い参照要求があるが、退色しかけており、公開不能である。しかし、保持情報を保証したデジタル画像化は希であり、書籍の図版印刷においても高い分解能はない。従って、本大蔵経の公開は、原本と同じ情報を持つデジタル画像データであることが必須となる。本大蔵経が4万ページを超えるため、解像度が限界値となる35mmフィルムの使用が必要となった。そのため、35mmカラー・リバーサル・フィルムを用いて、解像度および色調等の必須情報保持の条件検討と実験を行った。その結果、最小線幅0.4mmを十分に解像し、次ステップのスキャニングでの誤差を無視しうるフィルムが得られた。
一般社団法人情報処理学会の論文
1998-10-23

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