音声言語処理の理念と長期的研究課題
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概要
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従来,音声処理と自然言語処理とは,比較的無縁な研究分野として,独立に発展して来たが,音声処理の課題の多くは,信号としての音声の処理と,記号としての言語の処理を必要とし,しかも両者は密接に関連している.本稿ではまず,筆者が音声によって表現された言語,すなわち音声言語のもつこの両側面を総合的にとらえる『音声言語処理』の理念を提唱し,研究分野として推進して来た経緯を述べる.つぎに,音声言語と文字言語に関する概念上の区別につき詳述し,さらに両者の処理を必要とする例として,テキストからの音声合成と音声の自動認識とをあげ,いずれにおいてもメッセージの理解が重要な前提となることを強調する.また最近の研究課題として,音声対話システムおよび自動通訳電話に言及し,最後に長期的視野に立った基礎研究の課題を提起する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-05-20
著者
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