全探索小数画素精度動き推定の高速化

概要

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動き補償における予測誤差の低減を目的として、動きベクトルを小数画素精度で表現する動き推定(ME)が検討されている。しかし、小数画素精度MEには、整数画素精度MEに比較して動きベクトル探索の計算量が増大するという問題がある。従来、小数画素精度MEの動きベクトル探索において計算量を低減させる場合、最適解である動きベクトルを求めることをあきらめ,準最適解に相当する動きベクトルを求める方法が多く検討されている。この場合、計算量の低減とひきかえに、予測誤差の増加を招く。しかし、予測誤差を減少させるために導入された小数画素精度MEにおいて、こうした予測誤差の増加は望ましくない。このため、予測誤差を増加させることなく計算量を低減させる動きベクトル探索法が必要となる。そこで、本稿では、小数画素精度MEにおいて、全探索と等価な推定精度を保証する動きベクトル探索の高速な計算法を提案する。具体的には、整数画素精度MEに対するSuccessive elimination algorithm(SEA)と呼ばれる手法を小数画素精度MEへと拡張する。
2004-03-04