思春期の健康問題に関する教員の意識調査 : 静岡県D町公立中学校において

概要

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静岡県D町における中学校教員が生徒の健康問題をどのように意識しているのかを無記名自記式質問紙を用いて調査を行い,次の結果が得られた。1)生徒が健康問題として悩んでいるであろうと予測した内容は,学校生活面では「友人付き合いが下手」,身体の変化・発達面では「容姿に関すること」,アイデンティティ面では「感情の揺れ」,家族関係面では「親との関係」,恋愛や性行動面では「恋愛」が一番多かった。この結果は,先行研究の生徒側に施行した結果とほぼ一致し,教員は生徒の健康問題をよく把握していることが明らかになった。2)教員が健康問題の相談を受けた内容は,生徒からは身体面に関して,親からは精神面に関することであった。その際に,指導内容や方法および体制の不十分さに困ったケースがあった。3)今後の健康問題に関する教材や研修会を必要と考えている教員は約8割と多く,特に教員経験年数10年以下の者に多かった。中学生の健康問題は,生徒,学校,家庭,地域がそれぞれ機能を発揮しながら連携し取り組むことが必要なことが明らかになった。