1-(サリチリデンアミノ)-8-ヒドロキシナフタリン-3,6-ジスルホン酸を用いるガラス中の微量ホウ素の吸光光度定量(<特集>無機材料分析のためのスペクトロメトリー)
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概要
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1-(サリチリデンアミノ)-8-ヒドロキシナフタリン-3,6-ジスルホン酸(アゾメチンH)とホウ素は酢酸アンモニウムを含む溶液中で錯体の生成が促進されることが分かったので,これを用いた微量のホウ素の吸光光度定量法を検討し,ガラス試料中の微量のホウ素の定量に応用した.試料は白金るつぼ中で炭酸ナトリウムで融解し,融成物を希塩酸で溶解した後多量のケイ酸を遠心分離する.この上澄み液を分取し,15%酢酸アンモニウム-5%EDTA混合溶液,アゾメチンH(1%)溶液,緩衝溶液(pH5.0)を順に5mlずつ加え水で25mlにする.40分間放置後波長415nmで試薬から試験液を対照にして吸光度を測定する.本法により25ml中25μgまでのホウ素の定量ができ,検量線から求めたモル吸光係数は1.01×10^4 1mol^<-1>cm^<-1>であった.ガラス試料中の多量のケイ酸はポリプロピレン製遠心沈殿管(容量50ml)を用いて遠心分離することにより著しく分析時間を短縮でき,英国標準試料のSGT-4(B_2O_3 0.19%)を分析した結果は誤差1%以内で定量でき,その相対標準偏差(n=5)は2.7%であった.
- 1986-08-05
著者
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