誘導結合プラズマ発光分析法によるチタン酸バリウム中の不純物の定量(<特集>無機材料分析のためのスペクトロメトリー)
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概要
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チタン酸バリウムの粉末試料を四ホウ酸リチウムで溶融し,その溶融物を塩酸で加熱溶解した,この溶液についてその中の微量不純物元素(Al,Ca,Fe,Mg,Mn,Na,Si,Sr)をICP-AESで定量した.チタン酸バリウム試料を溶解した溶液中にはマトリックス成分として,四ホウ酸リチウム,チタンとバリウムが含まれ,これらのマトリックスはカルシウムのバックグラウンドを30%上昇させ,逆に分析線強度を30%減少させた.これらのマトリックスの影響は,各マトリックスをマッチングさせた標準溶液を用いることで補正した.しかし,個々のマトリックスでは,チタン酸バリウム中のバリウム,実試料にパーセントオーダーで含まれるストロンチウムによるイオン化干渉も認められた.市販の実試料9種(98.0〜99.8%)を分析した結果は,AAS,フレーム光度分析により得られた値とよく一致した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1986-08-05
著者
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山本 善一
金沢大学工学部物質化学工学科
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上田 一正
金沢大学工学部物質化学工学科
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東 隆祐
金沢大学工学部工業化学科
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西村 芳典
石川県工業試験場化学食品部
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山本 善一
金沢大学工学部工業化学科
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西村 芳典
石川県工業試験場
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