高純度精製のための自動再結晶装置の試作
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概要
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高純度精製法の一つとして極めて有用な自動再結晶法の確立を目指し,同装置の試作研究を行った.結晶化の原理に適合する,再結晶用フラスコの形状と沸騰促進の仕方を検討し,それに伴い,加熱効率の良い再結晶用電熱器を試作した.更に,長時間の連続無人自動運転を十分安全に行えるように,給水と通電の自動安全停止器具を試作利用したが,化合物再結晶における防災と省力化に極めて有用であった.本試作装置により,フェナセチンを水から5回以上繰り返し自動再結晶したところ,国立衛生試験所融点測定用標準品と同等以上の融点を持つ高純度精製品が,煩わしい労力をほとんど要せずに,極めて高収率(各回の平均98%)に作製されたが,主に,密閉系での再結晶,低溶解能溶媒の使用,低い晶出速度,及び熟成の過程により精製効果が上がったと理解された.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-09-05
著者
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