自動再結晶法によるプレドニゾロンの高純度高収率精製と薄層クロマトグラフィー及び示差走査熱量測定によるその純度推定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
先に確立した自動再結晶法により,日本薬局方プレドニゾロン5.0 gをアセトン-ヘキサン(1:1)混合溶媒(常温溶解度3.0 g/l)から6回反復再結晶を行った.再結晶1回当たりの自動運転時間は平均9時間であった.収率は各回の平均96%,6回後で78%であった.4回の再結晶で精製は限度に達した.得た結晶はいずれも一辺が0.6〜1.8mm程度の大きなものであった.融点は234.3〜240.4℃であり,日本薬局方標準品のそれより4℃高かった.吸収スペクトルと吸光係数にもこの両品の間に有意差が認められた.落層クロマトグラフィー(TLC)では本品に不純物スポットは検出されず,TLCの検出最小限度量から,純度が99.98%以上と推定された.更に,示差走査熱量測定により本品の純度が98.7±0.6mol%と算出されたが,融解時に伴う分解の影響1.2%を補正すると99.9%となり,TLCによる推定値にもよく一致した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-10-05
著者
関連論文
- 自動再結晶法によるプレドニゾロンの高純度高収率精製と薄層クロマトグラフィー及び示差走査熱量測定によるその純度推定
- 高純度精製のための自動再結晶装置の試作
- 迅速自動固液抽出器の試作
- かくはん式自動固液抽出兼再結晶器
- ピペット取り扱いの安全対策 : 能率の良いピペッター類の試作