逆転フレーム分光法によるスズの定量
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概要
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逆転フレームを用いたスズのフレーム分光分析法について検討した.水素を用いる強還元性フレーム中で形成されるSnH分子が,609.5nmをバンドヘッドとする強い分子発光を示すことが明らかとなり,この測定波長における(1)酸濃度の影響,(2)共存イオンの影響,(3)検量線の直線性について調べた.その結果,試料を王水分解し,1M塩酸溶液で希釈した場合,標準添加法によりスズの定量分析が可能となることが分かった.本法の定量限界は約0.1ppmで水素-空気の多燃料フレームを用いる原子吸光法の感度に匹敵した.本法を用いて船底防汚塗料中のスズの定量を試みたところ,分析値は原子吸光法とよく一致した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-12-05
著者
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