アンモニア気体感応電極による底質及び土壌中アンモニアの簡易定量
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概要
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各種の共存物質が存在する環境試料中アンモニアの直接定量法として気体感応電極を用いるグラン・プロット(GP)法の適用について基礎的検討を行った.塩類及びアルカリ性で沈殿する金属イオンが存在すると,10^<-4> mol dm^<-3>アンモニア以下の低濃度領域で電極電位のずれ又はドリフトが認められる.この領域での電極の応答時間特性について理論的考察を行い,数個の電位測定値を用いるGP法の適用が可能であることを確認した.更に,共存物質が存在する(0.3〜4)×10^<-5> mol dm^<-3>アンモニア溶液でGP法,既知量添加法と検量線法とを比較検討した結果,GP法が誤差の少ない方法であった.実試料の底質,砂及び土壌試料をケルダール分解した溶液中のアンモニアをGP法で直接定量した結果,水蒸気蒸留操作を行ったインドフェノール青法の結果とよい一致を示した.気体感応電極によるGP法が共存物質を含む溶液中のアンモニアの簡便な直接定量法として有効であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-11-05
著者
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