固定化酵素-ボルタンメトリーを用いたフローインジェクション法による還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの定量

概要

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固定化ジアホラーゼーボルタンメトリーを用いたフローインジェクション分析(FIA)のための系に,適当な水素受容体を組み合わせることにより,微量のニコチンアミドアデニソジヌクレオチド,還元型(NADH)の定量を行った.水素受容体として,p-ヨードニトロテトラゾリウムクロライド,レザズリン及びBindschedler's greenを選び,NADHの定量のための適性について検討するとともに,NADHをボルタンメトリーで直接に酸化定量した際との比較を行った.その結果,最適条件において,NADHの絶対量で1×10^<-12>molまでの定量が可能であることが分かった.更に生体成分定量のための適応性について検討するため,FIAの系に固定化L-乳酸脱水素酵素(LDH)を接続し,血清中のL-乳酸の微量定量を試みたところ,高感度で迅速かつ選択的な定量が可能であり,再現性にも優れ,又,LDHを用いた吸光分析法との相関係数もr=0.9967(n=15)と良好であった.
社団法人日本分析化学会の論文
1984-06-05