X線回折分析法による大気浮遊粒子状物質中α-酸化第二鉄及び四三酸化鉄の定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
大気浮遊粒子状物質中の結晶物質,α-酸化第二鉄(α-Fe_2O_3)及び四三酸化鉄の定量方法を確立した.すなわち,大気浮遊粒子状物質をロ-ボリウムエアサンブラーを用い,ニトロセルロース製メンブランフィルターに捕集する.この捕集試料を回転試料台用試料板に入れアセトンに溶解し,内標準としてルチル型二酸化チタンを添加し,すばやく混合した後自然乾固させ,フィルター状のX線回折試料を作成する.検量線用標準試料はガラス粉末を希釈剤とし,α-酸化第二鉄及び四三酸化鉄を,2,5,8%(w/w)になるように量りとり,内標準物質ルチル型二酸化チタンを10%(w/w)添加し粉砕した後未捕集メンブランフィルター1枚を加え,捕集試料と同様のアセトン処理を行う.このようにして調製した後回折X線強度を測定し,検量線を作成する.基礎的検討として,試料と試薬との化学反応性,内標準物質の選択,粉砕混合時間,分析精度などについて検討を行った.本実験におけるα-酸化第二鉄及び四三酸化鉄の分析精度の変動係数(C.V.%)は10%程度で,定量限界は前者が0.7%(w/w)で後者が0.5%(w/w)であった.
- 1976-08-10
著者
関連論文
- X 線回折による結晶粒度自動測定技術の開発
- 415 X 線による結晶粒度の測定結果および補正方法について : 結晶粒度のオン・ライン自動測定技術の開発その 2(マルエージング鋼・加工誘起変態・その他, 性質・分析, 日本鉄鋼協会第 93 回(春季)講演大会)
- 414 X 線回折による結晶粒度測定原理と応用 : 結晶粒度のオンライン自動測定技術の開発その 1(マルエージング鋼・加工誘起変態・その他, 性質・分析, 日本鉄鋼協会第 93 回(春季)講演大会)
- 12a-K-12 オンラインX線ディフラクトメータとその応用
- 人間環境における水銀の挙動に関する研究-2-日本における大気中水銀分布量について
- X線回折分析法による大気浮遊粒子状物質中α-酸化第二鉄及び四三酸化鉄の定量
- 多元素同時放射化分析における照射,冷却,測定時間設定の簡便法
- 3気体 : 大気中浮遊微粒状物質
- 18 環境汚染の測定
- 低温灰化処理におけるクロムの損失
- 環境試料中のクロム分析における前処理方法の検討
- 大気浮遊粒子状物質中の金属成分の分析方法
- 14 大気汚染の測定