2-(5-ブロモ-2-ピリジルアゾ)-5-(N-プロピル-N-スルホプロピルアミノ)アニリンを用いる吸光光度法による高純度アルミニウム中の微量鉄の定量
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概要
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2-(5-ブロモ-2-ピリジルアゾ)-5-(N-プロビル-N-スルホプロビルアミノ)アニリン(5-Br-PSAA)とFe(II)の錯体反応を利用して高純度アルミニウム中のsub ppmレベルの極微量鉄の定量方法を確立した.5-Br-PSAA濃度をFeの6倍モル以上添加し錯形成することで, Alが高濃度(5mg/ml)に存在しても影響なく, 5-Br-PSAAのFe(II)錯体のεは8.7×10^4l mol^<-1>cm^<-1>(λ_<max>=558nm)と大きく, 高感度定量が図られた.Alのマスキング剤を種々検討した結果, pH4〜5.5の範囲で酢酸ナトリウムが最適であることが分かった.5-Br-PSAAとFe(II)以外に錯体を形成するCu(II), Ni(II), Co(II)については, Cu(II)の影響はチオ尿素の添加で除け, Ni(II)は50,Co(II)は5ppmといった一般的な工業用高純度アルミニウム製品に含まれない量だと妨害する可能性があるものの, 実際にはppm, 及びppm以下なので, 実用上は問題ないことなどが分かった, Fe濃度が0〜15μg/100mlの範囲で558,及び714nmにおける測定のいずれの場合ともベールの法則が成立し, 検量線は良好な直線を示した.実際試料に適用したところx=0.71ppmの試料でRSD=4.5%であり, Feを抽出した後, 1,10-フェナントロリン吸光光度法で定量した値とよく一致していた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1997-03-05
著者
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