酵素反応を利用した電気化学検出高速液体クロマトグラフィーによる胃液中のレシチンの測定
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概要
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酵素反応とHPLC-電気化学検出法とを組み合わせて胃液中のレシチン(ホスファチジルコリン)を高感度に測定する方法を開発した.レシチンは胃液からクロロホルム・メタノール混液(1 : 1)により抽出し, ホスホリバーゼDで処理してコリンを生成させ, 逆相カラムで分離した後, コリンオキシダーゼ固定化酵素カラムにより過酸化水素を生成させ, 電気化学検出器による測定を行った.コリンを生成させる条件としては, 胃液抽出レシチンに25mM酢酸緩衝液(pH5.6)0.8ml, 10mM塩化カルシウム0.8ml, ホスホリバーゼD(5unit/ml)0.4ml及びエーテル1mlを加え, 室温で30分間反応させた.本法の再現性(RSD%)及び添加回収率はそれぞれ1.88%(n=6), 97%(n=3)と良好で, 実際にヒト及びラット胃液中のレシチンの測定に応用したところ, 2〜22nmol/ml(ジラウロイルホスファチジルコリンに換算すると1〜14μg/ml)の値を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1992-06-05
著者
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山崎 一矢
Analytical Research Laboratory, Tanabe Seiyaku Co., Ltd.,
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松尾 賢明
Analytical Chemistry Research Laboratory, Tanabe Seiyaku Co., Ltd.,
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菊岡 正之
Analytical Chemistry Research Laboratory, Tanabe Seiyaku Co., Ltd.,
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松尾 賢明
Analytical Chemistry Research Laboratory Tanabe Seiyaku Co. Ltd.
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松尾 賢明
田辺製薬(株)分析化学研究所
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山崎 一矢
Analytical Research Laboratory Tanabe Seiyaku Co. Ltd.
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山崎 一矢
田辺製薬株式会社分析化学研究所
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菊岡 正之
Analytical Chemistry Research Laboratory Tanabe Seiyaku Co. Ltd.
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国仙谷 良男
田辺製薬株式会社・製品技術研究所・分析化学研究部
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