アルミニウム-クロムアズロールS錯体生成平衡の吸光光度法による検討

概要

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pH4以下で, アルミニウムは, その過剰の存在でクロムアズロールS(CAS, H_4L)と1 : 1錯体{Al(HL), Al(OH)(Hし)^-}と2 : 1錯体{Al_2L^<2+>, Al_2(OH)L^+}を, 又過剰のCASの存在でpH4〜6で, 1 : 1錯体{Al(OH)(HL)^-, Al(OH)_2(HL)^<2->}と1 : 2錯体{Al(OH)(HL)^<4->_2,Al(OH)_<2->(HL)^<5->_2}を逐次生成する.ゼフィラミン存在下では, pH4〜6で過剰のCASの存在で1 : 1錯体{Al(OH)(HL)^-, Al(OH)_2(HL)^<2->, Al(OH)_3(HL)^<3->}と1 : 2錯体{Al(OH)(HL)^<4->_2,Al(OH)_<2->(HL)^<5->_2}を逐次生成し, これら1 : 2錯体のモル吸光係数はそれぞれ約3倍増大した.ゼフィラミン存在下では, 陽電荷の2 : 1錯体, 無電荷の1 : l錯体{Al(HL)}, 及びAl(HL)と逐次生成するAl-(HL)^<3->_2の生成は確認できなかった.ゼフィラミン存在下pH5.4で, 過剰のCASの存在で主に生成する1 : 2錯体{Al(OH)(HL)^<4->_2を利用して, 0.005〜0.3ppmのアルミニウムを吸光光度定量した(見掛けのモル吸光係数1.33×10^5dm^3mol^<1->cm^<-1>).
社団法人日本分析化学会の論文
1991-09-05