マイクロ波分解/誘導結合プラズマ発光分析法による地球化学的試料中の多元素迅速定量
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概要
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マイクロ波分解/誘導結合プラズマ発光分析法を用いた地球化学的固体試料の迅速分解による化学成分の定量法を確立した. 試料0.3g以下をテフロン加圧分解容器中で, 硝酸3mlと過塩素酸3mlを用い, 1回目の分解をマイクロ波出力250W(1分), 0W(1分), 250W(5分), 400W(5分), 650W(10分)で行う. 水冷後, フッ化水素酸4mlを添加し再び250W(1分), 0W(1分), 250W(5分), 400W(5分), 650W(10分), 500W(30分)で2回目の分解を行う. 未分解物が認められれば, フッ化水素酸1mlを添加し再び2回目の分解時と同様に行う. 水冷後, 酸回収モジュールを用いて数mlまで濃縮し, その濃縮分解液をホットプレート上で蒸発乾固する. 乾固物を濃塩酸1.25mlで溶かし, 純水で25mlとしてICP-AESで化学元素を測定する. 31元素の回収率は平均99%で, 標準物質の分析結果も保証値とよく一致した. 本法による土壌, 大気浮遊じん, 海底堆積物などの試料の全分解操作に要する時間は6時間程度で, 31元素の定量が可能である.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2001-04-05
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