アルコール添加-高周波加熱法によるポリエステル樹脂の簡易定性分析
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概要
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樹脂の定性分析に熱分解ガスクロマトグラフィ一(Py-GC)がよく用いられているが, ポリエステル樹脂などを熱分解すると末端にカルボキシル基を有する化合物が生成するため, クロマトグラム上の溶質ピークがブロードになったり, 溶出しないことがある. そこで水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を混在させて熱分解とメチル化を同時に行う方法が多用されている. 著者らが開発した高周波加熱法においてポリブチレンテレフタレート(PBT)10 mgにアルコール10 μlを添加して, 280℃で数分間熱抽出した. 得られた熱抽出液をガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)で分析したところ, TMAH添加熱分解法と同様, 1,4-ブタンジオール(BG)とテレフタル酸ジメチル(DMT)が主成分であった. 幾つかのポリエステル樹脂に応用したところ, いずれも樹脂の構成を示す基本成分が得られた.
- 2000-04-05
著者
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