高純度ルテニウムの溶解技術と微量不純物定量法の開発
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概要
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次世代の半導体デバイスである強誘電体メモリー用の電極材料として注目されている高純度ルテニウム中の微量不純物を定量するため, 酸試薬による溶解を可能とする分解方法を検討した. ガリウムやスズのような低融点高純度金属を用い, ルテニウム合金を形成させて溶解する方法を検討した. ルテニウム合金は塩酸と硝酸の混酸又は硫酸, 過塩素酸及び臭化水素酸との混酸により全溶解可能であることを確認した. 特に, Ru-Ga化合物形成/酸溶解法は600℃で安定にルテニウム化合物を形成できるため, キャバシター膜特性と密接な関係があるにもかかわらず, これまで分析困難であったアルカリ金属元素の定量を可能とした. また, Fe, Al, Mn, Ni, Cu, Ag, Th 及びUについてはRu-Sn合金形成/酸溶解法を用いることで同時分析が可能であった. 本法の検出限界は0.3μg g^<-1>〜0.02ng g^<-1>であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1999-09-05
著者
-
志村 和俊
三菱マテリアル(株)総合研究所分析材料評価センター
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福田 雅光
三菱マテリアル(株)総合研究所分析・材料評価センター
-
竹谷 実
三菱マテリアル(株)総合研究所分析材料評価センター
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福田 雅光
三菱マテリアル(株)総合研究所分析材料評価センター
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竹谷 実
三菱マテリアル総研
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