有機スズの3-ヒドロキシフラボンとの錯形成反応とその有機スズ蛍光定量への応用 (<特集>環境ホルモンと分析化学)
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概要
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モノフェニルスズ(MPT), ジメチルスズ(DMT), ジブチルスズ(DBT), ジフェニルスズ(DPI), トリメチルスズ(TMT), トリブチルスズ(TBT)及びトリフェニルスズ(TPT)と3-ヒドロキシフラボンとの蛍光性錯体生成反応の平衡と速度を検討し, その結果を有機スズの蛍光定量に応用した. 錯体の生成速度は有機置換基の数と種類にはほとんど依存しなかったが, 錯体の安定性には, フェニルスズについてはMPT>DPT≫TPT, 二置換有機スズについてはDPI>DBT>DMTの差が見られたので, この差を有機スズの蛍光定量に利用した. 各々の有機スズの定量においては, 検出限界10nMで5μMまでのMPT, 検出限界20nMで3μMまでのDMT, 検出限界20nMで4μMまでのDBT, 検出限界30nMで3μMまでのDPTの定量が可能であった. いずれの一置換及び二置換有機スズの定量においても三置換有機スズの共存許容量は相対的に大きく, TMTについては100倍モル以上の共存が許容された.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1999-06-05
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