向流クロマトグラフィーによるタンパク質分離用の新規水性二相溶媒系の探索(<特集>若手研究者の初論文特集)
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概要
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向流クロマトグラフィー(CCC)によるタンパク質の分離用の新規水性二相溶媒系を探索した.卵白中からovomucinの選択的分離が15%ポリエチレングリコール(PEG) 1540-15% dextran T10-100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7.0)二相系の上層を固定相,下層を移動相とする向流クロマトグラフィーにより達成された.分配係数の小さなovalbumin,conalbumin,lysozymeはdextran-richな下層の移動相によりカラムから溶出された.分配係数の大きなovomucinはPEG-richな上層の固定相に親和性が高いのでカラムから溶出されなかった.他の3種類のタンパク質を溶出後,固定相液体を押し出すことによってovomucinをカラムから回収できた.精製後,PEG 1540,dextran T10は限外濾過によって容易に短時間で除去できた.また,CCCにより精製されたタンパク質はドデシル硫酸ナトリウム(SDS)-PAGEによって確認した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2004-09-05
著者
-
竹内 尚子
東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
-
渋沢 庸一
東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
-
渋沢 庸一
東京薬科大学薬学部
-
神藤 平三郎
東京薬科大学薬学部
-
武重 進也
東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
-
長塚 渉
東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
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神藤 平三郎
東京薬科大学薬学部構造生物分析学教室
-
神藤 平三郎
東京薬科大学
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