一酸化炭素キャリヤーガス法による水酸化リチウム中の水素の定量
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概要
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アルカリ金属の水酸化物が一酸化炭素と反応して炭酸塩になる際,水酸基として存在している水素が水素ガスとして放出される.この反応に着目し,一酸化炭素をキャリヤーガスにする水素定量法をつくった.分析装置を試作し,水酸化リチウムについて検討した結果,反応によって生成するガス成分は水素だけであることが分かったので熱伝導度セルを用いて水素ガスを測定した.水素の抽出曲線は反応管の形状,加熱温度,試料量によって影響されるが,試料100mgの場合,加熱程度390℃,抽出時間15分で定量的に水素を抽出できた.試料(20〜120)mgの範囲内で試料量と水素定量値の間に直線関係が得られ,又水酸化リチウム100mgに対して酸化リチウムが50mg共存しても妨害にならなかった.本法によって水酸化リチウム試料中の水素を定量した結果は(3.50±0.06)wt%,相対標準偏差1.7%(n=5)であった.なお,中和滴定法で同じ試料の水酸化リチウム含量を求め,その値から算出した水素含量は3.62wt%であった.
- 1977-05-05
著者
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