全対全通信の応用
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概要
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並列処理に於いては,その対象問題に応じて様々な通信パターンが現われる.境界値問題をシミュレートする時にはメッシュパターンが現われ,FFTやバイトニックソートを処理する時にはバタフライパターンが現われる.又,ハッシュジョインを行う時には全対全通信パターンが現われ,パイプラインソートを行う時には点対点のストリーム通信が要求される.ある並列計算機がどんな問題を処理するために使えるかは,その並列計算機の備えている結合網の性格によって強く影響される.安く簡単な結合網は,コスト/パフォーマンスが良いが適用範囲が狭い.一方,どんな問題も処理できるという場合には,結合網が贅沢過ぎてコストが上がり,誰も買わないマシンとなるかも知れない. 我々は,問題が含む通信パターンをそのままの形でなく,別の通信パターンに変換して処理することを考えている.様々なパターンが1種類のパターンに変換できるものならば,その1種類のパターンを処理する結合網を作ればよい.その様なネットワークは安く高速に作れるのではないだろうか.ここでは,変換先の通信パターンとして全対全通信を考える.全対全通信は大変重い通信パターンであるが,既に報告した通り超立方体のトポロジーの上で輻輳なく処理することができる.以下では,点対点のストリーム通信,2次元のメッシュ及びトーラスパターンの通信を全対全通信パターンに化かす方法について極く簡単に説明する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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