形式的仕様による共通問題の仕様記述YARNによるアプローチ
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概要
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金融など典型的な事務計算分野においては、基幹業務の事務合理化を中心にしたシステム化はほぼ一巡し、これらをいかに有機的に統合化するかが課題として重要性を増してきている。このような変化は、システムの対象としてより大規模で複雑な問題を扱うことにつながるとともに、ユーザー自身が明確な要求を十分提示しきれないような事態をうみ出しつつある。こうした状況の下で事務計算分野においても、オブジェクト指向技術と要求定義のための仕様化技術の有効性について期待が高まってきている。形式的仕様については、いくつかの仕様記述言語が提案されているが、それらは数学的バックグラウンドを必要とする。しかし、現実に事務計算分野で仕様化作業を行っている技術者のうち、大学等でこれらに必要な教育を受けている者は必ずしも多くはない。したがって普及をはかるうえでは、できる限り基隆的な概念にしぼり、無理なく習得できることが記述言語に要請される。さらに事務計算のシステム化領域は、社会経済の変化にともない、常に環境変化にさらされていることから、変化へ柔軟に対応し、不完全なものから完全なものへ漸進的に記述を進めていけることも記述言語に要請される。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-09-28
著者
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