有限要素法用数値シミュレーション言語FEEL : 数値解析プログラム作成支援の一試案
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概要
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数値シミュレーションの実行環境における計算機の発達の成果、たとえばベクトル・並列計算機の発達や高速で低価格のグラフィックワークステーションの出現による実行環境の向上には目覚ましいものがある。これらは、数値シミュレーションの日常化と大規模化に大きな役割を果たしたが、その結果科学者や技術者に対し、数値シミュレーションを行う為の手間の増大をももたらした。これを解決し、数値シミュレーションの利用環境を向上させる為の、ソフトウェアの側からの試みも近年盛んに行われている。今回、その1つの試みとして、有限要素法を用いて数値シミュレーションを行う際に、プログラムの作成を支援するツールを試作した。このシステムは数式処理等の記号処理を1つの基本要素技術としている。数年前迄は数式処理を実用的な時間内で行う為には、大型計算機で実行する必要があった。しかし、昨今の高速ワークステーションの発達は、計算機利用者一人一人にかつての大型計算機に匹敵する計算速度を与え、数式処理をユーザが手軽なツールとして使うことの出来る環境を実現した。また、有限要素法におけるプリ・ポスト処理を行う環境も、高速ワークステーションの守備範囲となった。今回試作したツールは、数式処理を用いて有限要素法のプログラムを自動生成し、メッシュ生成や可視化のためのインタフェースも自動生成することにより、有限要素法数値シミュレーションのための使いやすい統合的な利用環境をワークステーション上で実現することを目指している。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-09-28
著者
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