双方向機械翻訳システムを利用した外国語ワードプロセッサ

概要

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外国語文書を作成する技術として機械翻訳があるが、そのレベルをまだ十分でなく、原文の前編集の訳文の後編集が必須となっている。より現実的な方法として、翻訳の各段階で人間が介入する対話型翻訳も検討されている。例えば1)は、外国語を知らないユーザーを想定して翻訳に役立つ情報を対話的に引き出す方法を、また2)は、ソース・テキストの概念を排除し、何を書くかというアイディアのみから出発して対話的に外国語を作成する方式を、さらに3)は、英文作成時に作成者が抱く各種の疑問を日本語対話により解消する英文作成支援システムを、それぞれ提案している。しかし、それらの対話内容は複雑で専門的な事項が多く、素人が使いこなすのは難しい。本稿では、母国語から外国語への、および外国語から母国語への2つの機械翻訳システムを協調的に結合させることにより、1)複数の母国語文からの選択2)母国語原文の書き換えという単純な対話操作のみによって、ワープロ感覚で母国語文書を作成して行くうちに外国語文書の方も仕上がって行くという、対話型機械翻訳システムの新しい応用を提案する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-02-24