PCサーバ向け「ハイブリッドRAID」の開発(1) : アーキテクチャ
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概要
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PCサーバは,標準化されたアーキテクチャによる低価格を特徴とし,CPUの高性能化および高機能OSの登場により基幹業務への適用が進んでいる.この分野では,高信頼が要求されるためPCサーバでもディスクアレイの搭載が標準で,ディスク5台構成のRAID-5ディスクアレイを内蔵するのが一般的となってきた.ところが,従来のRAID-5用ディスクアレイコントローラは5台のディスク装置と同程度以上の価格であり,RAID-1(ミラー構成ディスクアレイ)に比べ本来の価格メリットをだせていないし,PCサーバ本体の低価格化にも追いついていない.また,性能的にもRAID-5特有のライトペナルティによりRAID-1に劣っているという問題がある.そこで,RAID-5をベースにディスクアレイコントローラ価格を従来の1/3,性能を2倍にする「ハイブリッドRAID」を考案した.その特徴はソフトウェア制御とハードウェア制御の最適配分,ライトペナルティ削減のためのキャッシュ方式とその効果をさらに高めるパリティ配置方式である.本報告は,「ハイブリッドRAID」のアーキテクチャと試作機による性能評価について述べる,以降の報告でキャッシュ方式の詳細や本方式の課題であるホストCPUの負荷低減をハートウェアサポートにより実現する方式などを説明する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-09-04
著者
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松並 直人
(株)日立製作所システム開発研究所
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兼田 泰典
(株)日立製作所システム開発研究所
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大枝 高
(株)日立製作所システム開発研究所
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八木沢 育哉
(株)日立製作所 システム開発研究所
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荒川 敬史
(株)日立製作所 システム開発研究所
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荒川 敬史
(株)日立製作所システム開発研究所
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八木沢 育哉
(株)日立製作所raidシステム事業部
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