オントロジーと対訳例文を用いた概念共起による意味解析
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概要
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意味解析は、機械翻訳システムにおいて、適切な意味および訳語を選択する重要な役割を担っている。現在のシステムは、選択するための条件を辞書や文法に知識として記述しておき、入力文を解析する時に、これらの知識を用いて意味・訳語を選択するものが多い。しかしながら、多様な言語現象を少数の条件のみで記述することは困難であり、近年では、言語コーパスを直接利用する手法が提唱されている[Resnik,1993;Brown et al.,1992;Hindle,1990]。コーパスをベースに意味や訳語を選択する場合、その弁別能力はコーバスの質と量によって規定される。出現しない語や出現頻度が少ない語では弁別能力の信頼性が落ちる。そこで、単語の共起頻度とtaxonomyを用いることにより、共起頻度データをより有効に利用する手法も提案されている[Resnik,1993]。この手法は、多義性の少ない単語をアンカーとする場合には、高い精度を得ることができるが、多義性の高い語の場合、意味ごとの頻度が明示的でないので必ずしも有効ではない。本論文では、日英両言語がリンクされた概念シソーラス(オントロジー)をtaxonomy として用い、対訳例文から得られた概念共起関連性に基づいた意味解析モデルを提案する。このモデルは、単語共起ではなく概念共起に基づいてエントロピーを定義し、最大のエントロピーを持つ概念セットを抽出するものである。まず、オントロジーと対訳例文を用いて概念共起データを得る方法について述べ、次に概念共起関連性による解析手法を説明する。最後に、結果と考察について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
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