ニューラルネットワークを用いたオンライン手書き文字認識
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概要
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ニューラルネットワークをパターン認識に適用すると,識別するカテゴリー数があまり大きくない場合には,実現可能な学習プロセス・時間で,精度の高いパターン識別機能が,単一のネットワークで実現出来る.しかしこの方法は,日本語の手書き文字認識のように多数のカテゴリーのパターン識別に適用した場合,実用に耐えるパターン識別機能を実現することは困難である.カテゴリー数の多いパターン識別で,従来から取られてきた方法は,全カテゴリーをまずいくつかのクラスに大分類した後,クラスごとに別のニューラルネットワークを用い,詳細識別を行う方法である.大分類で選ばれたいくつかのネットワークの中で,最大の出力を与えるカテゴリーを正解候補とするものである.しかしこの方法は,学習が限られた数のデータで行われるため,必然的に各ネットワークに学習の程度の違いを生じ,複数のネットワーク間で単純に出力の大きさで識別結果を判定することに問題があった.この問題を解決するための新しいニューラルネットワークの構成方法として,各クラスのネットワークを学習させた後,さらに各出力をそのカテゴリーが正解である尤度に変換することを考案した.この方法をオンライン手書き文字の類似文字識別に適用したところ,良好な結果が得られたので報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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加藤 真
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所
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藤田 雅之
日本アイ・ビー・エム株式会社
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豊川 和治
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所
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藤田 雅之
日本アイ・ビー・エム(株)公共営業統括本部
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