通信ソフトウェア設計支援環境 : ITECS(1) : 全体構成

概要

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通信ソフトウェア開発において,仕様の作成が重要であることが認識されている.本稿では,仕様設計を中心にとらえた通信ソフトウェア開発過程とその支援法について述べる.通信ソフトウェア開発においては,複数種類の仕様が存在する.すなわち,抽象度の最も高い要求仕様からソフトウェアのモジュール仕様といった抽象度の低いものまで複数存在する.従って,仕様を各工程に応じて段階的に抽象度を低くしてゆく必要がある.このため,文献では,SDL/GR記述を対象として,1段階の詳細化を支援する方法を提案している.しかし,先に述べたように一般には複数回の詳細化が必要である.そこで本稿では,要求仕様を獲得し,そこから段階的に詳細化し,要求仕様が正しく反映されている詳細仕様(モジュール仕様)を作成する支援法を提案する.さらに,この過程で作成した仕様からソフトウェア,試験仕様を生成し,コーディング作業,システム試験まで支援する通信ソフトウェア高信頼化のための総合的な支援法を提案する.
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01