最短路問題における中継効果に関しての考察
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概要
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最短路問題は、ネットワークフローの基礎問題として多くの研究がなされてきた。また、ネットワークに関連した諸分野において、最短路問題は部分問題として応用・議論されてきた。最短路問題が応用されるとき、ネットワークの各辺に付与されている重みは、距離、時間、運賃、負担など、個々に具体的な意味をもつ。具体的な意味をもつ重みは、しばしば基準となる量と対応する(関係をもつ)重みとして与えられる。例えば、路線距離と運賃や路線距離と所要時間などが考えられる。具体的な意味をもつ重みでの最短路は、基準となる量に対しての重みの関係が変れば最短路も変る可能性をもっている。例えば、運賃体系が変れば最小運賃経路が変ることが考えられる。このような最短経路の変化は、いくつかの頂点を経由(中継)することにより生じるものである。筆者は、上述のような中継による最短路の変化を中継効果と名づけ、各辺に与えられた基準量(重み)を単調増加な凸関数により変換した値を新たな重みとした場合の中継効果が生ずることをすでに報告した。本報告では、非負な実数値を重みとするネットワークにおいて、各辺に与えられた基準量(重み)を具体的な凸関数:f(w)=w^nにより変換した値を新たな重みとした際の中継効果の局所的な諸属性について考察を行う。
- 1989-10-16
著者
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