システムによる画面暗転に対する事前予告によるユーザビリティの改善
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概要
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ウィンドウシステムにおけるスクリーンセーバやノートパソコンにおける省電力機能では,ユーザの意図とは無関係に,システムの意図によって画面を暗転させる.これらは,一定時間ユーザの入力(キーボード入力やポインティングデバイス操作)がないと,ユーザがパソコンを使用していないとみなして,画面を暗転させる.本論文では,この機能を画面暗転機能と呼ぶ.スクリーンセーバは,同じ画面を長時間表示し続けることによって表示装置の焼き付きを防ぐために開発された.画面の省電力機能は,比較的電力消費の大きい表示装置への不必要な電力供給を断つことで,総電力消費を抑制し,電池を寿命を伸ばすために開発された.どちらの機能も情報セキュリティの観点から,画面暗転を解除する際にパスワードを要求する機能を付加することができるようになっている.以上のような便利な機能ではあるが,ユーザが使用している最中にいきなり画面が暗転してしまうという問題がしばしば発生する.例えば,ユーザが,入力を行わないで,画面を見て考え込んでいると,画面情報という重要な視覚情報が,意に反して奪われてしまい,驚いたり,不愉快な思いをしたりする.それは,ユーザの入力とパソコンの使用状況を同一視しているために起こる問題である.つまり,ユーザの入力が無いことだけで,ユーザが使用していないと判断し,システムが一方的に画面を暗転させてしまうためである.そのため,ユーザが,画面暗転機能を全く使用しなかったり,使用したとしても,暗転が起こる設定時間(画面オフタイマ)を,例えば30分などと,非常に大きな値に設定したりしており,画面暗転機能が有効に活用されていない.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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