単語対制約の追加による話し言葉用文法の自動修正法

概要

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これまで、我々の研究室では音声による対話理解の研究として富士山の観光案内をタスクとするシステムの開発を行なってきた。このシステムはユーザが話した文を認識するためにユーザが話すであろう文を文脈自由文法(CFG)で記述している。しかし、システムの文法で受理されない文をユーザが発話した時には、当然システムは、ユーザが話した言葉を認識・理解することはできない。これが、システムの認識間違いの原因の一つとなっている。そこで、この原因による認識間違いを減らすために、ユーザがシステムの文法で受理できない文を発話した時に、その文を使ってシステムの文法に登録されていない規則の登録を行ない、これらの文の理解を可能にするシステムの開発を行なってきた。この登録方法により、解析できなかった文が解析できるようになり、カバー率は増えたが、パープレキシティ(2のエントロピー乗:ある部分文に接続可能な単語数)がかなり増加してしまった。今回は、システムのカバー率ををあまり減らさずにパープレキシティの増加を押えることを、CFGに単語対制約を新たに加えることにより実現することを試みた。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-09-20