例文からの話し言葉用文法の半自動修正法

概要

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自然言語理解システムの研究の1つの目的は、人間とコンピューターの間の使用言語の相違に基づくセマンチィック・ギャップを解消し、人間とコンピューターとの間に新しいインターフェースを確立しようとするものである。我々の研究室での自然言語理解の研究もこの方針に基づき、富士山の観光案内をタスクとする対話システムを開発している。対話システムは、ユーザーが発話するであろう文を文法として持っており、これによりユーザーが発話した文を認識する。しかし、システムに登録されていない文法を使った文をユーザーが発話した場合には、当然ながらシステムはそれを認識できない。そこで、システムの文法で受理できない文をユーザが発話した場合に、それを受理できるように文法を新たに登録することにより、システムが認識できる文の範囲を増やし(カバー率の向上)、その結果として認識率の向上を目指すことが本稿の目的である。登録方法を未登録単語の登録と生成規則の登録の2種類に分けて考え、システムへのインプリメントを行ない評価・検討を行なった。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15